自分がいる場所、例えば、住んでいる場所、働いている場所、業界という場所、見慣れてくると何も気付かなくなる。自分も同じ場所に長くいるので、気付くことがどんどんなくなってきている。人は近くにあるもの、身近なところにあるものに変化を感じない。しかも、客観的に見ればおかしいところも正しいと思い込んでいく。これを中側の目というそうだ。
最近の政治家さんの政界でも、中側の目でしか見ない人間の集まりになり、外側からの目など気にしないのが当たり前になっている。それぐらい、中にいる人は思い込みが強くなって「よそ者に何がわかる」と反発することも多くなる。
我々も、家具業界の常識を嫌というほど感じながら今に至っているが、なんとなく染まっている自分もいることに気付く。これでは政治家さんたちと一緒になってしまう。外側の目のお客さまの変化や誰に支持されたいのかを明確に意識した商売をしていかないと「御呼び」じゃなくなってしまう。決して沢山の人に支持してもらうなんて考える必要はない。
「誰に、何を、どのように」という考え方も、もう中側の目になりつつあるのかなあ。
やっぱり、業界の常識は世間の非常識という外側の目をもたないと、小さい我々は存在する意味がなくなる。