城丸正ブログ

責任を果たすことは難しい

2023.07.23

10年前に買った「レスポンシブルカンパニー」という本を読み返している。この本は、パタゴニアが40年かけて学んだ責任とは何かという内容。自分達がやってきたことと天と地ほどの違いがあった。当然だ。改めて、何のためにこの仕事をするのか、これからどうしていくのかを考えさせられる。会社は大きかろうが小さかろうが雇用を生み、生活を支えている。その地域の農業、工業、店、会社、すべての業種の存在が地域を支えている。だからこそ責任がある。この本の中で、「資本主義は不安定なもので、過去200年間、都市も地域もその影響を受け、成長したり衰退したり右往左往してきた。」という記述があった。現に、地方創生などと声高に叫んだり、多額の税金を使って未来のために町の真ん中に大きなすばらしい建物や施設をつくったり、明らかに衰退スピードが上がっている。地域社会にとって、大小様々な企業や業界の活動こそ重要な意味があると思っている。良いか悪いか分からないが、税金は他人から集めて他人のために使うことが多いわけだから、そこから得られる効用に関して誰も責任を取らなくなるという性質を持っている。新たな開発は夢を与えるが、それよりも寂れて見捨てられてしまった場所にもう一度目を向けてみると、「その場所ならでは」という魅力的なところもたくさん存在する。そこにも目を向けて再生することで、その地域の「らしさ」を表現できるし、民間の小さな力で時間をかけて気持ちを込めてつくり続けることで若者達にも気付いてもらえる。田んぼを埋めて住宅をつくることも大切だが、人口が減っているのに「場」を広げていく意味があるのだろうか。

そんな流れに逆らう自由さが未来を創る原動力になるのでは。

地域社会に対する責任は、目の前にある様々な地道な仕事を一生懸命に打ち込んでやることで十分果たせる。

また、「自然に対する責任。企業が自然を破壊すれば経済も空中分解する。色々といじくり回した自然は元に戻さなければならない。再生することは自然に対する責任でもある。」この記述を読んで、自分達が今までやってきた仕事は時代の流れに逆走していたが間違ってはいなかったと思える。でも悩むことは多い。いつまでたってもスッキリしない。それが生きることなんだろう。責任を軽く考えている人が上の方に大勢いるのかも知れない。