城丸正ブログ

本当のブラックは会社か、国か

2018.07.02

私は自分の会社をブラックかホワイトかと言ってきたが、ブラックかもしれないと言ってきたが、最近、内田樹さんの本を読んで少し変化した。
なぜなら彼は、本当のブラック企業というのは従業員を骨までしゃぶる、強烈な表現だ。
そしてグローバル企業と言えば、世界をまたにかけてビジネスをやっている優良企業に思えるが、大切なのは今期の収益、今の株価ということで長生きすることに価値があるという発想がない。したがって、長期にわたって安定的に雇用を創出し、顧客に良質な商品を提供し、地域の経済を潤し、法人税を納め、その結果社会貢献につながるという考えはない。そして国際競争に勝ち残っていくには、今期の利益をいかに拡大するかが一番大切だと考えているのがブラック企業だと書いあった。ちょっと私の極端な受け止め方もある。だとすると、私の会社はブラックではない。本当はブラック企業というのは、ほんの一握りだと思う。
その割には日本のそこら中にブラック中小零細企業が存在しているようなメディアの発信、無責任な伝達もある。一生懸命頑張っても思うように業績が伸びない時代に、ブラック企業のニュースが流れる。過労死の大半が大手企業、テレビ・新聞社など、日本を代表する企業で起こっているし、行政といわれる公務員でも、病院でも、過労死が起きている。意外と我々みたいな中小、特に零細と言われるような会社は、元々人の何倍も働かなかったら残っていけないのは当たり前だから、精神も肉体も強くならざるを得ない。
また、マスコミは無名の中小零細なんて99.8%もあるから、大企業に比べてニュースにはならない、わかる気がする。世の中は昔から、自分のことは棚に上げて、他を平気で叩く癖がある。これもしょうがない。
ジャーナリズムも地に落ちてきたようにも思う。強きをくじき、弱きを助ける、誰が弱いのかもわからなくなったのか、我々のような小商いの者にとって、世界がどうの、日本の経済がどうのなど、あんまり関係ない。バカと言いわれてもこの仕事が好きで集まって、その結果、よその会社の人よりも長く働くからといって、すぐにブラックだと言われるのなら、言われてもいい。世間の目は気になるが、そんなことを気にして生きる余裕はない。だからと言って、悲壮感などはない、バカはバカなりに自分の選んだことを面白く、楽しく思うこともある。
でも、ほとんど苦しいし、辛い、だからこそ俺達しかできないことみたいな変なプライドも生まれてくる。それでいいと思う。
こんな小さな日本という国が世界で経済大国として2位、3位にまで戦争に負けて這い上がったのは、99.8%の中小零細企業が存在したからだし、時間を超えて必死で働いてきた結果だと思うけど、どうだろう。
今後、規定通り以上働かせたら罰を与える、今まで以上に生産性を上げろ、そうしないと潰れるぞ。そんな法律ができたんだよね。
政治家さん達、これからどれくらいの中小企業が生き残れると思っているの?
経済成長しない、人口が減っていく時代なのに、政治家や公務員の数は減らすどころか増やそうとする。景気が良くなったと言って、ボーナスを多く支給したなどとニュースが流れる。ヘェーと思う。
我々を含む国民に対し、彼等は奉仕者なのに、我々は不安定なのに彼等は安定している。この国の現状、中小零細企業の70%が赤字だらか、来年には消費税を上げざるを得ない。収入の2倍の借金を抱えた国が、手っ取り早くやれる方法が消費税の増税というやり方、しかも25~30%の消費税にしなければ、国の赤字はなくならないと聞く。我々のような民間企業なら赤字だったら給料は下がるし、ボーナスは出ない。その現状をちゃんと見る政治家はいないのだろうか。
元ウルグアイのムヒカ大統領のような人はいないというのが日本の政治、言ってもしょうがないけど。
なんかむしゃくしゃするのは私だけだろう。一生懸命死ぬほど仕事しようぜ。そうすれば誰かの役に立つから、どーせ変わらない、だったら好きにさせてくれ、強制されるのは嫌なたちでさ。