見城徹、幻冬舎 社長、私と同じ1950年生まれ。
彼が書いた『読書という荒野』の冒頭に、生きることを真剣に考えると必然的に本を読むという行為になる。弱さを強さに変え、恐怖を自信に変える、とある。
私はスマホを使っていないため、暇さえあればDVDか本を見たり、読んでいる。
今、いたる所でスマホを見る人はいても、本を読む人はほとんどいない。
スタッフに言われる、社長もスマホを持てば絶対ハマる、と。それくらい情報量がある、と。
そうかもしれない。
しかし、でも、と考えてしまう。
溢れる情報から何を知ることが大切なのか、実は時代を動かしている原理そのものが揺らぐ今、少し立ち止まって考えなくてはいけないと書いている人がいる。
我々小売業はお客様から繰り返し注文が来なければ、次から次へ新しいお客様を増やさなければ成り立たない。安さを武器にする人もいる、ネットを使って売る人もいる。時代とともに様々な方法でお客様に商品を提供していく。店を開いて、スタッフを採用して、接客を通じて買物をしていただく。我々の基本とは反対側の提供がどんどん拡大していく時代に、大切なことは商品とお金だけが交換されるのではなく、売り手の技術や誠意と、お客様からの信用と信頼が一緒に交換される場であるはずだ。そして、市場とは商品交換の場であるとともに、信用創造の場でもあると書かれている。
こんな内容を読むと、自分の不安を打ち消すために『言葉』が絶対必要なんだと確信する。
やっぱり、読むこと・書くこと・話すこと、これが人間だけができる、人間らしさだとも思う。