城丸正ブログ

仮説と妄想

2021.10.26

『人々の自由が拡大すればするほど、もっと自由が欲しいと求める。すると、その自由は相互に対立し、衝突する。それを解決するのは『力』。人が豊かさを求めて市場競争すればするほど、利害は衝突する。なんでか、資源や資本は無限じゃないから。その資源や資本の取り合いのために激しい競争になる。そして最後は『力』。この『力』は政治の力や軍事力、そして資本力しかない』

2015年頃、『さらば、資本主義』という本の記載。

こういう内容好きです。

小売という商売を続けてきて、いつも今、目の前にある様々な問題を乗り越えるにはと悩み苦しんで生きてきた。

人口減少や少子高齢化で需要が低下している、さらにグローバルとかで市場での競争が激化している。いくら供給を増やしても需要は増えない。

小さい我々はどうする。

成長しなくても停滞はしないと思う。

物質的な豊かさを実現した日本は、もう成長を生み出すのに十分な消費意欲は強くならない。

だから無理して成長を追求する必要はない。

それよりも別の価値をつくりださなければならない。

競争に勝たなければ成長できない。

成長しなければ幸せになれないという思い込みを捨てて、生きるのもあってもいい。

その良い例が最近の日経MJの記事で、生活習慣の変化と人口減で小売業の成長が止まり、流通再生がどんどん進んでいる。

例えば、コンビニはこの10年で上位3社で寡占業界に変わった。スーパーも言うまでもない。百貨店も例外ではなく、オーバーストアに陥ってしまった。

さらにデジタル化の流れで、店舗で『モノ』を売るという商売はしぼんでいくだろう。従来の発想では生き残れない。

じゃあどうする。答えはない。

小も大も、仮説を立ててやるしかない。

その仮説と妄想で表現して、生活者の心を動かせば売れるかもしれない。