城丸正ブログ

トヤノネイバーフット

2018.07.21

新しい商店街をつくる、こんなテーマを決めて最近言葉にしたりしているが、鳥屋野に来る前は古町の商店街で15年くらい商売をやった。気持ちのどっかに商店街の力を利用して、自分の商売をうまくやりたいという下心があった。しかし、中心商店街は年を追うごとにお客様が来なくなった。そこで人が集まるイベントを打つことが多くなった。ところが、そのイベントの時しか人が集まらなくなっていった。イベントの集客と自店の売上げは全く影響しない、逆に空しさがどんどん増してきた。これでいいのだろうか、本当は店の存在や商品やサービス、そして店のスタッフを目当てにお客様に来てもらわなかったら、商いをやる意味がないと強く思うようになった。

それが古町商店街を去る一番の理由だった。

それは今でも町の中心では集客のためのイベントを次から次へ、同じようなことをしている。

小売業で生きていくには、商品が売れること。

農業で生きていくには、農作物が売れること。

建築業で生きていくには、家が売れること。

飲食業で生きていくには、料理が売れること。

全部の業種が提供する物やサービスに対し、人がお金を払う、あるいは欲しいと感じ買ってくれること。これが一番大事だということ。でも売れなくなると、やってもやらなくてもどうでもいいことを一生懸命やっている、その姿を見てもらうことで、人を集めるところで終わってしまう。

ユニクロはイベント打ちません。ニトリもイベントを打ちません。そういう意味では、いかに売るかを徹底的にやっている。

町や地域を活かすのは、自分の本業の掘り下げしかないのではないか。ゆるキャラもいいですが、観光で人を呼びたいのもわかりますが、あれもこれも、どっかをまねてもあまり意味がないと思っている。今鳥屋野ネイバーフットは新しい店の形で、なんとか人を呼んで売上げにつなげたいと強く思っている。それが今あるものに目を向けて、手を入れて、住んでみたくなる場所になるように時間をかけて取り組む。