平川克美さんが路地裏の民主主義という本の中で、日本はパチンコと競馬があるんだから、もうこれ以上欲望産業に手を出さない方がいいのじゃないか、と書いている。
今回のカジノ解禁法案のことだ。まあ、パチンコも競馬もいいんだから、カジノだっていいじゃないのというのはわかる気がする。
でも、欲望産業は確かに手っ取り早く儲かる、簡単に儲かり過ぎる、だからこそ危険なのだ。
一度でも味を占めた関係者は引き返せなくなる。そして欲望産業栄えて、人心は荒廃する。
そもそも、少子高齢化した成熟国家に欲望産業は似合わない。
そしてコツコツと働くことで報われると信じる文化が必要だし、中小零細企業や、弱者が助け合って生きていける仕組みが必要ではないか、と書いている。
私はここ一年くらい、この平川克美さん、内田樹さん、同世代であることもあって、この二人の本を意識して読んでいる。ジジィ達の考えではあるが、どんなに社会が進んだり変化しても、変えてはならないことがある。小商いや縮小均衡という考えと、その具体的な仕事の仕方、また、浜口隆則さんの本の、戦わない経営、仕事は味方を何度も読むと、私のような小さな商売や会社が進むべき道しるべがそこにはある気がする。
誰にでも、何度も読み返す本があると思います。私は少ない出会いと本が今をつくっている気がします。
自分の身の丈も承知しています。事業家ではないし、小さな商いを継続するためのヒントを得たいと思っている。
それと、仕事は味方で敵ではない考え方、今一番大切だとも思っている。働き方よりも仕事をするということはどういうことなのか、こっちの方が大切だと思う。世の中は耳障りのいい話しが多いけど、逆もあるということ。一番危ないのは、一方向へ全体が働いていくことだ。国のトップが一番やりやすい方法が、どんどん当たり前に通過していく、ものすごく危険だとも思っている。上から腐ると以前書いた、権力を握ると必ず起こる、何をやっても許されるという権力者たちの行動。
若者たちは今日もスマホで何見ているのだろう。