城丸正ブログ

さよなら家具屋

2022.05.21

だいぶ前から「さよなら家具屋」は始まっていた。家具屋だけでなく、服屋だったり百貨店だったり、ありとあらゆる小売業が「グッバイ」という状況。

家具業界は「ニトリ」が一番売上が大きい。しかも、家具屋ではなく、ローコスト・ライフ・スタイルショップで、ありとあらゆる生活必需品を提供している。そういう意味では、「グッバイ家具屋」のトップ企業だと思う。誰よりも早く徹底した安い価格で大量に作る。その為には大量に店を出店して売る大量販売。その後は分かりません。お値段以上というキャッチフレーズも人の心を動かす。誰も真似できない存在になった。

自分たちは違う「さよなら家具屋」を目指そうと思っている。自分は、この仕事で面白いことは、邪道だと言われても自分たちにしかできないことを表現することだと考えている。店の立地も、店の建物も全て、効率一辺倒ではなく、無駄を承知で回り道になったとしてもいいじゃないか。ベストは1つではない。デジタル化の時代、次々にモノが生まれ、価値観はコロコロ変わる。

立ち止まらない生活者が目の前にいるのは十分承知しているし、競争が激しい。先頭を走る人だけが利益を得られる。これに対し、いい意味で「さよなら家具屋」という意識で、小さくても地域にとって必要とされる存在をつくっていくことだろう。

秋元康氏が、成功は大きさではない、自分が面白いと思う評価軸が大切だ、と日経MJに載っていた。あと、仕事は好きな奴と好きなだけ時間を忘れて没頭する事で、人の心を動かすとか言っている人もいた。ちょっと前に「私、定時に帰ります」なんてドラマがあったけど、見なかった。見てもしょうがない、くどいようだが、全ては「グッバイ」になる存在だということ。

さあ、どうとらえて生きていくか、「おもしろく」なかったら意味がない。

いつかは「さよなら」だ。