いい加減、安くていい物を買うという行動は、そろそろやめにしないか?
日本の工場で日本人が作った物を買う、この当たり前を見直してもいいじゃないか。
こんな記事があった。ベトナムでの日本企業の協力工場にライン契約申し入れても欧米向け優先で断られる。なぜなら、日本向けは生産数量は少ないし、低価格を要求、しかも高品質を求めるからだ。
当然だと思う。そして今、日本では国内回帰と思われる受注が入ってくるが、値段が安いし、どう対応しようか悩んでいる業者がいるそうだ。何とかして受注を取るために、相手に合わせていいなりの値段で受ければ、自分の首を絞めるだけ。だとしたら、安さだけを武器にして大量に売るという考え方を捨てて、もう一度日本人が日本人のためにちゃんとした物を作り、適正な価格で買ってもらい、その結果、物作りの現場を支えることになり、さらに日本の技術を守ることにもなる。その結果、国内で物を作るという強みは、生き残っていくための大きな転機が来ているように思う。安いニッポンはいずれ世界から置き去りにされる。
よく、SHSの家具は「高い」と言われる。だが、国産は適正な価格です。何回も言っていますが、価格破壊は日本の工場で働く人の生活破壊に繋がる。「安さ」は生活者からすると「生活がしやすい」が、供給する側からすると、収益が上がらない。すると、給料は上がらない、その結果、消費が思うように動かず需要が増えない悪循環になってしまう。だから、「安さ」は停滞につながり、それで成り立つ企業は各業種で1社1強しかいない。ということは、多様性は生まれなくなる。いい加減気付こうよ。
ただ、現実は給料が上がらなかったとしても物価が安ければ暮らしていける。これが悪いのか、という意見もあるだろう。だけど、敢えていい物はそれなりの価格、それを買うことで巡り巡って少しずつ上向いていくのも事実だと思う。これも一つの考え方。俺達に「安さ」を追うのは無理です。