城丸正ブログ

「明るい廃業」

2022.02.03

廃業は暗いし、絶望的なことだと思っていた。

ところが、考え方とやり方で逆境をバネに変えられるという記事があった。

政府の補助金や耳触りの良い再生では経済は回らない。目の前の企業の延命が目的ではなく、古い業界や何十年も前の都市計画を基に今を考えても通用しなくなった。そこに新陳代謝をもたらすことで新たな価値が生まれ、雇用も生まれる。

例えば、老舗の旅館を再生し、オーナーは所有権を維持しながら大家として関与し続ける。旅館をオーナーから借り受けて再生を別の企業が運営することで、旅館の経営から退いても賃貸料で収入が得られるという。これが明るい廃業の一例だ。

今、宿泊業者の3割がこうした問題を抱えている。コロナ禍という異常事態だからこそ、価値観を変えるチャンスと捉えることもできる。こんな記事を読んで、つくづく我々の長岡店は間違っていなかったと思う。廃業した割烹旅館を再生した店舗には、年間6万人もの来客がある。

廃業は不幸な出来事ではあるが、何十年もかけて培った事業を新しい時代に支持され必要とされるものにつくり変えることで、その場所ならでの発信ができる。宿泊も少しづつ増えてきている。さらに嬉しいことは、若者が働きたいと応募してきたことだ。本当は、廃業する前に手を打ち、新たな価値観を取り込むこともあってもいい。そこは難しいかもしれない。なぜなら、経営者にはプライドがあるからだ。