地方で生きていく我々にとって最も重要なことは、人口が減少するという現実をバネにして、より力強く、柔軟に、新しい暮らしの場を考えることだ。
今、都市開発や地域活性化の流れの中で、経済状況の悪化により勢いが衰えている地方都市や、シャッター通り化した商店街、過疎化が進む村や町、こんな話ばかりが相次いでいる。
じゃあ、こんな中一体何が増えたというのか。
「人が減るということは、人がいなくなるということが増えた。その結果、静けさと自然が増えている。」こう捉えてもいい。
ある人がこう言っていた。「『ない』というものは『ある』という考え方。これを復元して活性化することでチャンスに変えることができる。これが時起こし、コト起こしなんだ。優秀な人材がいなくても、あなたがいる。」
大事なのは、積極的に目の前の問題を解決するために自分が存在するということに気付くことだ。そして、自分自身が主体となって、足元に気付き、自立し、自発的に自己責任でチャンスに変えて、点から線になり面になっていくことが「ここ掘れワンワン」なんだと訴えている。
我々はずーっと、今あるものに目を向けて手を入れるという考え方でやってきた。街と街の競争や、人口の奪い合い、補助金を餌にした移住政策もやめればいい。
大切なことは、今そこにいる若者たちが、自分たちが望む社会をどうつくるか、人口減少の中で安心して暮らせる地域をどうつくるか、悩み苦しむことだ。
そして行き着く先が「ここ掘れワンワン」なんだろう。