私たちS.H.Sは家具の修理やメンテナンスを行っています。
今回はメンテナンス事例をご紹介させていただきます。
3月某日、15年前にS.H.Sでご購入されたリビングテーブル。ウォールナットの無垢材で、長い年月お使いになられたので、様々な凹みキズや乾燥、書きキズなど様々な傷みがでていました。
家具の傷み状態の確認
お客様宅からお預りさせて頂く際に塗装の種類のご確認や採寸をさせていただきます。ウレタン・オイル・ワックスなど様々な塗装があり、その塗装によってメンテナンスの仕方が違うからです。今回はオイル仕上げという塗装でした。
表面には思い出の数々の跡、凹み。
更によく使う箇所によっては色の差が出たり、角に丸みが出たりと経年変化がありました。深い傷などはキレイに元に戻すのは難しいですが、細かい傷などはキレイになります。ただ、全てをきれいに戻してしまうと思い出もすべてキレイにしてしまうので、ご相談の上メンテナンスさせていただきます。
表面を削り、仕上げる。
はじめに、荒いサンドペーパー(紙やすり)を使い表面全体を削り落としていきます。その後細かいサンドペーパーに変え表面を削り落としていきます。この作業を3~4回ほど繰り返し、表面を整えます。 表面の塗装とキズ・汚れをしっかりと落として生まれ変わらせます。
サンドペーパーで削るのはミリよりも薄い厚さを削っているので木自体が歪むとか傾くといったことはありません。
必要な量を馴染ませていく。
削り終わった表面にオイル塗装をしていきます。オイルを浸透させたウエス(タオル)を表面に染み込ませながら塗っていく。木の本来の表情が浮かび上がってくる瞬間です。
長い年月を経て表面を削り取られたテーブルは15年の時を経て思い出は残したまま新たなスタートラインにたちました。新品のようなリビングテーブル、だれも15年目のテーブルとは思えないでしょう。
今までの経験で得たやりかたで、一つ一つの思い出の商品をメンテナンスしていく。そこには今まで使ってきた人の想いがあり、その思いをまた紡いでいかなければならないという思いもあるから。
納品までの想い
数週間ぶりに納品にお伺いさせて頂きました。お客様からお預りしてメンテナンスをさせていただく上で、お客様の想いをしっかりと目に見える形で表現します。
私たちは古い家具を捨てるという事ではなく、愛着を持って使い続けてほしいんです。そのためには最初から長く使えるものを選ぶのが大切ですし、買う前も買った後もケアしていくことで、永く使い続けられることができる。
今回のように15年使って一回のメンテナンスでまたこの後も使えるとなれば、愛着も湧きますし、永く楽しむこともできます。
あなたのお部屋でメンテナンスできずに残っているものあればご相談ください。まずは現状把握のために、スタッフがお伺いさせていただきます。
ご不明な点やお困りのことがあればぜひご連絡いただくか、ご来店頂ければと思います。