城丸正ブログ

記事や論評、どう受け止める

2023.03.27

中小企業が多い新潟県には、約10万社あって、そこで働いている人が100万人いるという。国内の1月の実質賃金は前年同月と比べてマイナス4%を超えて、春の賃上げでも実質賃金の減少をカバーできないそうだ。さらに、日本はアメリカのほぼ半分の額、韓国にもとっくに抜かれた。このままでは都会へと海外へと人材の流出が続くだろうという論評もある。また、人口減少で社会のあらゆる分野で担い手が不足し、地域の基盤が揺らいでいる。さらに、将来に不安を抱え、子育てを「リスク」と捉えて子供を育てる自信がないという。こういった厳しい現実でもあえて挑戦している若者もいる。上越市高田で、古書店を開く大学生に大家が町家を貸し出した。上越の大島では、移住して農家民宿を開業した若夫婦に地元の人々が農地を託し、協力して田を耕しているという。

人口が減るということは、お客さまが減っていくということ。そもそも資本主義は人口増加を前提に成り立っている。おそらく誰もが経験したことのない時代になっている。賃上げすれば消費に向かう、そして経済も回ると言われるが、どうだろう。将来が不安だから貯蓄に向かうことが多いと思う。頭の回る学者さんによるああでもない、こうでもない、こうなるかもしれない評論は当てにならない。

中小零細が簡単に賃上げできるわけがない。しかも、人手が不足して思うように事が進まない中で、残業はさせるな、休みはもっと取れ、給料は上げろ等々、人口が減ってお客さまが減っていることは無視されている。法律は誰が決めるのか。政治家さん、いや政治屋さんか。この人たちも結局は自分が一番かわいいし、票が一番欲しい。そのため、10万人の経営者に訴えかけるよりも、100万人の労働者に訴えかけた方が票が集まるかもしれない。これも一つの論評だ。要するに、混沌とした時代に答えはない。たった一つ答えがあるとすれば、それは好きな事を好きなやつと好きなだけやって振り返ったら10年、20年、いや50年経っていたみたいなことなんじゃないか。

続けてこれたのは、人口が減っても自分達がやっていることに「いいね」と支持してくれる人がいるからだ。その人たちの為にどこまでできるか。決して自己満足の世界ではない領域があるはず。その結果として、休みが取れるしお金も増えるし、やりがいや生きがいが生まれる。創業時には何もない。必死で生きるしかない。これもずれた論評です。