城丸正ブログ

前例と例外

2023.04.07

「すべての仕事は例外事項であり、前例を意識する必要はない」という記事で、その通りだと強く思った。さらに、プロと呼ばれる人は「なんとかしよう」とする。「なんとかなる」と思っている人はいつまでたってもプロになれないと。

自分は商売を始めてその通りだなと思ったのは、何十年も経ってからだった。生きるため、食うために年中無休は当たり前。独自の方法なんて意識したことはなかった。

ただ「あの人はなんてカッコイイんだ。取り合えず、あの人の真似をしよう。」とやってみたが、なかなかなれない。頭も悪いし、センスもない自分は真似から入ってしまう。要は「前例」が存在した。そういう意味ではプロではなくアマチュアだった。当然、趣味の延長線で自己満足ショップなわけだから、お客さまは増えない。何度も書いている「好きなことを、好きなやつと、好きなだけやって食えればいい」なんてそんなに甘くはない。そして、自己中心や自己満足は、所詮「勝手にやれば」で終わってしまう。提供する側の立場ではなく、利用する立場で考えるからこそ続けられるヒントが生まれる。目の前に、当たり前に存在するコトでも、角度を変えてみると、まだ誰も気づいていないコトもあるように思う。

自分は先、先、先と見ることが不得意なんで、どうしても今あるものに目を向けて手を入れることしかできない。年を取って振り返ると、なぜ東京の大学へ行ったのか、なぜ東京で就職したのに、1年で新潟に戻ったのか、なぜ6回も転職したのか、なぜリサイクルショップを始めたのか、なぜ米軍基地を回ったのか、なぜ商店街から逃げて郊外の鳥屋野潟に移ったのか、皆振り返ってみると自分の道がある。一人一人みんな違うロードストーリーがある。成功して金持になる人もいるだろうし、何度失敗してもあきらめないで続けている人もいる。皆それぞれなんだと思う。

4月、新入社員が5人入ってきた。さあ、どんな道を歩いていくのだろう。前例を意識しながら例外を作り出せ、としか言えない。