リサイクルとか米軍基地を回って払い下げを仕入れて売るという商売は、年上の人よりは年下の人と仕事で付き合うことが多かった。
年上の人にはそれなりの個性と強さを感じ、年下の人からは刺激を受けて、10年・20年・30年と付き合いが続いている。
田舎もんの自分から見れば、都会の真ん中で、雑誌にも取り上げられている店のオーナーと話ができ、俺よりも10歳も若いけど参考になることが多かった。
着ている服、履いている靴、話し方、店のつくり方、並べ方、一緒に働いているスタッフの雰囲気、あげればきりがない。
その当時、地元新潟では存在しないような人、そんな人達との出会いがあったからこそ、今があるような気もする。
お互いに、あれから30年以上時間が過ぎて、互いに年も取って、年齢にふさわしい何かをもち始め、それなりに落ち着いた生活を送っているし、それなりにカッコイイわけです。
そんな人の言葉で、『俺、最近、日本人って『ちいさなお得、お得』に飛びついて、大人の価格を出さない人が多い気がするよね』だった。
その人にはその人なりの価値観があるわけです。
自分は『小さな得』はありがたいし、カッコつけて『大人の値段』を払えるかというと、なかなかそうはいかない。
でもね、いくつになっても、年上であろうが、年下であろうが、憧れる人が存在するのは大切なんだよな。