人脈はクソだという考え方がある。
その一方で、人脈は大切だという考え方がある。
どっちかというと自分は前者だ。
人脈という言い方と、その脈にはどうしても得という下心が嫌だった。
ただ、人脈の捉え方は人によって全く違う。
人脈は数ではなく、信頼関係だとするとすごく少なくなる。
仕事を通じて出会いがある、仕事を超える付き合いができる人がいる、数人しかいない。なぜなら、この人は信用できる、あるいはずーっと付き合っていきたいと互いに思える相手となると本当に少ない。友達のように一緒に酒を飲む関係は否定しないが、親しいということと、信頼は別だということ。何十人もいるとか、何百人もいるなんてあり得ない。それは単なる知り合いだということ。
そもそも、商売を始めるとき、ほとんどの人は自分のために自分の好きなことで生活ができ、欲しい物を手に入れたい、そして自分の店の評判や売上げをもっと上げることを追求しようとする。全て『自分』のために人脈を求めて動き回る。
どんな考え方をしても自由だし、正しいとか間違っているとかではなく、人にはそれぞれ生き方がある。
私の場合は、目の前にあることに脇目も振らずにやり続けるしかなかった。
時間も金も知恵もなければ、当たり前のことをバカみたいに一つのことに没頭する姿を見続けてくれる人が必ずいる。
それがお客様であり、取引先であり、異業種・他業種の人、それを人脈というのであれば、その通り。
そして気付く。社会からどれだけ信用されるかが一番大切で、この信用をつくることがものすごく時間がかかる。しかも、一瞬で信用が崩れることもある。
同じ時間をかけるなら、人脈より信用を築くことだと思う。
これがなかなか難しい。