城丸正ブログ

食パン屋の勇気と覚悟

2018.12.22

なぜ、今『食パン』がブームなんだろうと思ったら、今日『乃が美』という食パン専門店がニュースで取り上げられていた。

経営者が紹介されていた。

意外だったのは、その道何十年というパン職人ではなく、大阪プロレスの社長も兼任している人だった。

なぜ『食パン』だったのか。

そのきっかけはプロレスの出張慰問で老人ホームに行ったとき、老人達が硬くて食べられないパンの耳を残している光景を見て、軟らかい食パンを思い立った。

そこからがスタートで今に至り、年商100億、すごい。

私の勝手な見方ですが、この経営者は根底に人としての優しさがハンパないと同時に、それを表現していく才能もすごい、50歳だそうです。

改めて自分の業界に目を向けて、先が見えないとか売れない時代だとか、低価格の全国チェーンにどんどんやられるとか言っている場合ではない。

高級食パンといっても、10,000円の食パンを売っているわけではない。

ただ、『食パン』屋の店の名前・外観・内装・スタッフの制服・雰囲気・接客、『食パン』そのもののこだわり以上に環境にお金を使っている。

それに比べて我々の業界はどうだろう。

売る物が全てで、空間や立地にこだわっているようで、大切なことに気が付いていない。だからこそ、私達の店は『食パン』の値段に比べたら何十倍・何百倍もする商品を販売している。であれば、もっと商品はもちろん、周りの環境に対し時間とお金と気持ちを投資しなければ人の気持ちを動かすことはできないと『食パン』屋さんを見て考えさせられた。

それと、一つに絞る勇気と覚悟を感じた。

真似できない、あくまでも私の勝手な判断です。