私は脱サラして、リサイクルショップを新潟大学の学生相手にスタートした。
私の読みは甘く、当時の学生は金がないから中古を買うだろうと思ったが、全く売れず。
次に米軍の払い下げ。これもまだ新潟じゃ誰もやっていないだろうと、新たに古町でスタート。すぐに好きな人には行き渡ってしまう。
今はエコとか、リサイクルとか、ヴィンテージとか、古着等々、抵抗はそれほどない人が多くなったと思う。プラス、メルカリとかで、ネットで個人対個人が売買する時代だから、同業他社とか競合他社などという意識を持つ時代ではなくなった。
だが現実、家具メーカーと取引が始まると、この他社意識が頭をもたげてくる。すると競争を意識し始める。これがどんどん普通の常識とやらに、だんだん支配されてくる。結果、どこにでもある店になっていく。況しては全てが揃ってしまった今、どうやったら買ってもらえるか。ゆっくり、いそげという本の中で、不特定多数ではなく、特定多数のファンをつくる、他社との競争ではなく、今の店で自分と社員の給料と、家賃と修繕費を払っていける売上げをつくるのに。どれだけの人数のお客様に来店していただいて、どれだけの人数のお客様に買物していただく必要があるか?だけなんです、全ては手段なんです。ところが自分達の都合で商売は成り立ちません。他の店との違い、じゃあどこが違う、その違いだけで買物してくれるのか、どうだろう。
明確な答えなどない。店が生き続けるために栄養を与え続けることが大切だと思っている。人脈とは違う、人との出会いだったり、本だったり、どん底を経験することだったりするのかもしれない。
失敗することは挑戦することだし、失敗が多いということは大切なこと。それも全部栄養になると、どっかで信じて仕事する。
年を重ねると、だんだん挑戦しなくなる。すると失敗が少なくなる。だから次世代へのバトンをパスしなければならないと思っている。だから同業他社や競合他社と意識することはあまりないと・・・。