城丸正ブログ

S字カーブ

2022.08.13

アマゾンが「ルンバ」を買収したちょっと前に、「アマゾンもS字カーブか」という記事があった。

そこで「S字カーブ」を調べたら、どんな市場も成長の限界がある、ということらしい。

過去に、農業の時代から工業の時代、そして今、情報の時代と変化した。この情報の時代の代表がGAFAなんだろう。

だいたい50年周期で大きく変わっていく。例えば、固定電話からスマホ。このスマホがあれば、ほとんど用が足りてしまう。それと、個人情報を集めたもん勝ち。明らかに、工業というモノ作りではなく、電子を利用した商売が主流になった。そして、モノ作りの会社を牛耳るまでに拡大した。その結果、製造メーカーや物流、さらに実店舗と買収し、拡大していく。

ある記事に、「池の中の弱肉強食の構図」という内容があった。「破壊的で圧倒的な強さを持つ生き物でも、広さに限りのある池で暮らせば、エサにになる他の生物がいなくなるため、種の繁栄を維持しにくくなる。だからアマゾンは電子商取引が次第に成長が鈍化していくことを想定し、経営の重心を別の分野に移していっている。『S字カーブ』はどんな産業・企業にも訪れる。だからこそ、新しい経営のカタチを次々に生まないと残っていけない。」と書かれていた。

「ネットの野郎」とか「アマゾンの野郎」とか言っている間に、もう目の前に、あるいはもっと前に、自分達の商売もS字カーブになってもう遅いかも知れない現状だ。

自分の仕事を振り返ってみても、3年、いや5年あるいは10年ごとに伸びが止まる経験をし、その度に店の移転や品揃えを変えて来たが、思い通りにはいかないことが多い。

それもそのはず、モノも作らず、仕入れて売るだけの小売業が生き残れるはずがない。今できることは、「この先、もしこうだったらこんな事をしてみよう」と仮説を立てて、できることから始めるしかないと思っている。

いつも刺激を受けるのは、100年以上の歴史のある老舗の「江口だんご」さんが新しい店を作ったこと。大変失礼な言い方にはなるが、歴史を大切にしながら、実は歴史に頼らず新たな価値を作っていると思う。だんごやでありながら、企画会社のような面も強く感じる。

あらためて、自分達も家具屋なんだけど、もうとっくの昔に「S字カーブ」でほとんどの家具屋は成り立たない。だからこそ、これから何屋で生きていこうか悩みも多いけど、楽しみだよなあ。