誰もが経験する「限界」という壁。
実は25年前、古町商店街という立地に「限界」を感じて、「夢と希望と野望」を抱いて鳥屋野潟の古い倉庫を店にしようと動いた。
まず、3棟並んでいる倉庫の1棟目から売り場を作った。古町時代は50坪ぐらいの店だったが、この倉庫は300坪もあったし、今まで経験したことのない挑戦でもあった。
来店数が3倍以上になり、「これならいける」と思って調子に乗り、2棟目、3棟目と拡大していった。ところが思うように客数は伸びず、逆に減っていった。
あらためて、自分たちの商売の「限界」を感じ、足りないものはなんだろう?「食」しかないと思い、ダメもとで「カーブドッチ」さんに出店を依頼した。
鳥屋野に移って4年目だったと思う。カーブドッチレストランがオープンすると来客数が2倍に増えて、あらためてカーブドッチの知名度とブランド力を見せつけられた。それと同時に、小売業の問題点、自分の考え方の甘さを思い知らされた。
現実を目の当たりにして気づいたことは、自分たちの力の限界を知るということは決してネガティブなことではなく、人の力を借りることも大事だということ。
どんな商売もお客さまがいなければ成り立たない。来客する理由は単なる買い物ではなくなってきている。いかに売上を上げるかの前に、いかに集客を上げるかだ。ネットで何でも買える時代にリアルな店の存在理由とは何だろう。
大きな店でなく、強い会社でもなく、優秀な会社でもなく、愛される会社であり店になることなんだろうな。
だが、何度も言っていることだが、好きになることや愛することはできても、愛されることはものすごく難しい。これが一番大切なテーマなんだろう。
モノがあふれ、情報があふれている今だからこそ、人と人との付き合いの中から生まれてくる幸せみたいな空気というか空間で時間を過ごし、最後に買い物をしたい気分になってもらう。
もう一人ではできないことだ。俺は早く限界を知ってよかった。