我々が生きる場は商業界、そして様々な業界が存在する。
工業・農業・生産業・芸能界、もっとあるだろう。
その中で『政界』というのは特別な存在だと思っていた。
だが、一つの職業であり仕事でしかない。
なんで議員になりたいのだろう、やっぱ好きでなかったらやらない。だとすれば、我々とそんなに差はない。
ただ、彼等は税金というお金をもらって生きている。
税金のことをよく血税という呼び方をする。補助金や助成金も血税だし、役所の人・議員にも血税が支払われている。出所は我々民間が稼ぎ出す税金だ。
よく言われていることが、時代に勢いがあるときはヒーローが活躍し、小者がなりをひそめ、時代の勢いが弱くなると小者が『権力』を持ち、ヒーローが現れにくくなるそうだ。
なるほどと思う。
『一強』とか『強者』とか、強いという言葉が頻繁に使われ始めると、弱い者が妙な力を持つとなんだかおかしくなるし、保身が当たり前になっていくんだなぁと思ったりする。
政治の力が経済を良くする時代は遠い昔の話し、本当は政界以外の、それぞれの業界が利益を出さないと『税』を生み出すことはできない。
1997年をピークに全体の所得は下がり始め、この20年くらいで4人に1人は非正規、政治がどんなに頑張っても経済はさほど成長しなかったし、所得も増えていない。
我々民間は経済成長しない時代に生き残るため、コストを下げ、生産性を少しでも上げて、少ない人数でいかに利益を出し、税金を納めてきたか。それでも足りなくて消費税も10%まで上げた。
ということは、国の収入である税金が減った。ということは、経済が成長しない。
民間企業が生み出す利益が減っているということ、しかも、グローバルな時代だから縮小していく日本よりも成長が見込める海外へ投資が盛んになったからか。
それに比べ、『政界』はどうだろう。
いまだに昭和の時代の選挙のように『地盤(チバン)・看板(カンバン)・カバン』という古い慣習が根強く残っていて、親子三代政治家の家で生まれ育った人が当選確率が新人よりはるかに高いという記事を読むと、口ではITだ、デジタルだ、などと言っているが、派閥だ地盤だ看板だカバン(金)だと心の底で思っている『業界』なんだと思う。
我々民間は、旧態依然とした考えでは無理、生き残れない。
様々な要望をちゃんと受け止めてほしい。
50年も60年も前の規制を守ることが仕事みたいな部署が多いのも、改革の芽を潰していることもある。
人口が減っていくこれからは、過去に経験しなかった出来事が次から次へ起こってくる。
今回のコロナウイルス感染もその一つ。
後手・後手では新たな芽は生まれない。
くれぐれもIT企業だけが花形ではないことを忘れるな。
だって『政界』は地盤・看板・金でしょう。
我々もどっかそんなところがあると思う。
清く・正しく・美しく生きたいと思うけどね。