城丸正ブログ

誇りとプライド

2022.03.08

6日の日曜日、急に思い立って会津若松の家具屋さんへ行きたくなり、車を走らせた。1時間ちょっとで着いてしまう。日曜日の忙しい時間におじゃました、迷惑だったと思う、申し訳なかった。

新潟も福島も町の家具屋がどんどんなくなっていく時代に、残って頑張っている店には「何か」がある。

このお店は、コロナ禍で約2年ぶりぐらいに行ってみた。店の外観はもちろん、店の空間、様々な工夫と変化があった。お客様も大勢来店されて活気が伝わってきた。目と鼻の先にはニトリもある。どこの田舎にも当たり前に存在する光景だ。相手はロシア、我々はウクライナなんて書くと「バカか」と言われるだろうが、違う意味での戦いだ。だが、やっぱり「まち・みせ・ひと」をテーマで我々は仕事をするしかない。「まち」にふさわしい「みせ」をつくって、「みせ」にふさわしい「ひと」が働いて生きている。

この店の社長自ら「みせ」に立ち接客をして、ちょっと先輩のスタッフさんとお客様が笑顔で接している。商品だけの話でない会話も聞こえてくる。きっと長いお付き合いなんだろう。

そこには売り手と買い手ではなく、それを超えた何かがあると思った。

長い時間をかけて今に至る店の歴史と、そこで生きている、いや働く人の思いが、言葉で言い表せない魅力がある。全国を股に掛けて出店する大きくて力がある店にはまともに競うことはできない。しかも、デジタル化が進み、ネットで簡単に欲しいものが手に入る時代だからこそ、「店」は必要とされるためにはどうしたらいいか。まずは、そこで働いている人が自分にとって大切な「場所」で大切な「人」に出会って、自分を信頼して「商品」を買って頂く、だから誇りを持ってこの仕事を続ける。オンリーワン、ナンバーワンになることも大切だが、何の変哲もない接客販売を続ける仕事に誇りとプライドを持って生きている人がその店にいらっしゃった。地方にも輝く店はまだまだたくさんある。自分たちもそこを目指して頑張っていこう。