衰退する産業から成長する産業へ人が動くことで経済も活性化するとか言っているが、言うのは簡単だけど、人が働く意味はそんな単純ではない。
好きで始めたリサイクルショップから、米軍払い下げの家具に手を染めて、なんとなく家具小売の道に入った。当然、家具屋に勤めたことがなかったから、業界のことも知らないし、衰退していく産業と思いながら仕事をしてきたわけではないが、気が付いたら町の家具屋はほとんど無くなっていた。
それに代わり、ニトリがものすごい勢いで店を増やした。製造小売というかたちは、メーカーから仕入れて売る我々とは全く違う。どんな業種でも、衰退する者と成長する者がいる。
ニトリやユニクロは成長した企業だということ。それに対し、最近、一世を風靡した百貨店業界がピーク時の売上の半分以下4兆円になり、店舗数も268店から189店になったという記事を読んで、あの百貨店でさえ衰退産業というレッテルが張られ、これからどんな変化をしていくのだろうと思った。
どんな業種も成長は止まる。だからこそ、衰退とか成長とかというものさしで見るのも結構だけど、意外と面白いのは、寂れていくものや産業に目を向けて挑戦することだ。
成長産業と言われたGAFAだって首切りが始まったじゃないの。おもしろいと思うことを、好きな連中と好きなだけ打ち込める事があって食べていければ幸せなんじゃないの。
デジタルやITを使うのはアナログな人間なんだからさ、そのうち頼るのを辞めようかななんて思うこともあるんじゃないの。
グローバルも「褪せて」きたし、着る物、食べる物、住む・暮らす所(衣食住)を国内でちゃんと作らないとヤバイかも知れない。安いとか高いとかの問題ではなくなってきている。
自給自足が基本、これは衰退も成長も関係ない。
でも、みんなやりたがらないよね。だから難しいんだよね。