2018年、「すいません、ほぼ日の経営」という本が発行された。(株)ほぼ日の社長である糸井重里さんに新潟市出身の川島蓉子さんがインタビューしたものだ。
あれから7年、だいぶ変化した。大企業が人材不足という状況で初任給30万円以上を打ち出してまさにおいしいエサをぶら下げてきた。
糸井さんは当時、お金で人が釣れる時代は終わったような気がすると言っていたが、今はどうだろう。釣れるだろう。
だが、どんなに時代が変わっても「(株)ほぼ日」には働きたい人が集まってくるだろう。
彼は人が動かされる理由として「人に喜ばれている実感」と「仲間がうれしそうにしていること」を挙げている。
いつ自分が支えてもらう立場になるか分からない。だから、自分が支えられるときには人を支える。それが会社であり社会ではないか。そして「よし、俺がやるよ。頑張ろう」となっていく。制度やシステムの問題ではなく、人の問題であるというような内容も書かれていた。
この本は優秀でもなく流れにもついていけない自分だからこそ分かりやすく感じた。
もちろんお金も大事。そのためにも「やさしく」「つよく」「おもしろく」が大切だとも書かれていた。
転職が当たり前になっている一方で、長く一つの会社で働きたいと考える人も一定数いることだろう。長く働きたいという気持ちをどうつくっていくか。
「やさしく」「つよく」「おもしろく」なんだろうな。
中小企業にとっては難しい問題でもある。