この3連休、同業の歴史ある家具屋が、目と鼻の先で店外催事をやっている。
我々よりも年商も規模も大きく、家具メーカーもこぞって販売応援して売上げを作っている。
取引先も同じところもあったりします。
もちろん、商売という競争です。
が、本当は競争ではない。
商売のカタチが違うのです。
商品は同じかもしれませんが、私達は店が全てです。店と周りの環境も大切にしています。
20年前、鳥屋野潟に店という種を蒔いたんです。
ようやく芽が出て来たんです。
芽が出たら、待たなければならない。そして葉が出てきても、まだ花は咲いていないし、咲いたらと思ったら、すぐ枯れてしまう。
そんな繰り返しを、何度も何度も経験しながら、その場所を好きになり、この場所がすごくいいねと言って、何度も足を運んでくださるお客様を待つ仕事なんです。
時には何もすることがなく、ただひたすら待つこともある。じっと待つ、耐えられなく、広告を入れることもある、SNSやネットが主流ではあるが、敢えて紙文字媒体を使うのも今だと思ってみたり。
手間をかけて広告を作って、見てもらったり、読んでもらったり、気付いてもらい、足を運んでもらう。
もう、物は揃い過ぎている時代だからこそ、これでもか、これでもかと売上げを作っていくやり方は難しいのではないだろうか。
『暮らしの手帳』の元編集長 松浦弥太郎さんが、『ひたすら待つ』という愛情があると書いている。
待つのも愛情なんだとさ。