城丸正ブログ

真似からのスタート

2022.02.19

商売を始めて少し経った頃、このままじゃダメだなあと思い、カッコイイ店、カッコイイ商品、そしてカッコイイ人の真似をしようと動いた。だが、思うようにいかなかった。

気付くまで時間がかかった。所詮、真似は真似でしかない。最後は自分で考え、自分が経験してきたことをつなげて、自分なりのカタチを作るしかない。

「これをやれば必ずこうなる」といった結果にはならないし、今日うまくいったからといって明日もうまくいくとも限らない。なんたって変化の速い情報社会だから当たり前だ。

提案する商品の寿命もどんどん短くなっていく。おそらく、だいぶ前にフランチャイズチェーンというシステムも限界に来ていたのかも知れない。だって、本家・本元は常に時代の変化に対し一歩も二歩も先へ行っている。その成功事例を真似てももう遅い。今大切なのは、真似ではなくて「違い」だったり「らしさ」だったりする。どこかの店の成功を真似ても自分の店の成功にはつながらない。特に、同業者は参考にならないことが多い。よく言われることは、「いいもの」であっても売れないことがある。「いいもの」は至る所に存在するからだ。

人は感覚的に好き・嫌いという感性をもっている。だから理屈でものを選んでいない、直感的に選ぶこともある。

今までの常識ではなかなかうまくいかない。特に情報社会ではなおさらだ。例えば、今までだと商売、特に小売業は人が集まる商店街という立地が一番に思い浮かぶ。だが、あっという間に閑古鳥が鳴いている。自分は直感的に、いつまでもここじゃないと思い商店街を捨てた。どうせやるなら誰も見向きもしないような場所や建物を選んで時間をかけて再生し、自然をバックに店をつくれば全く別な世界観を提案することができるだろう。そうなればなったで新しいメディアになり、新しい情報や企画という、単に「もの」を売るだけにとどまらない存在になるかもしれないなんて調子こいてしまった。

家具屋という商いだけでは成り立たない。さらなる変化をし続けなければ残れないし、やる方もおもしろくない。最終的にS.H.Sって何を考えているのか分からないが、ついつい行ってみたくなる「場所」になったら最高だ。特に、ネット社会だからこそリアルな店の存在感はどうやってつくっていくか。

若者よ、一緒にやらないか。デスクワークやテレワークじゃないだろう。「つくる仕事」をやらないとな。