城丸正ブログ

流行よりも定番を見よう

2017.10.17

あふれている商品、あふれている情報。より複雑化していく今、トレンドを追う、変化に対応する、生活者の求めている物、などと流れに乗ることがもういい加減限界にきているように思う。

特にファッションは半年で過去のものになる。移ろいやすさが魅力、それが購入する動機になった。プロパーで売る期間がもの凄く短く、あっという間に70%OFF。

生活者からすれば、定価で買うことへの抵抗がもの凄く強い。こんな業種に成り下がったのは、業界自身が招いた『もっともっと売上げが欲しい』、『安くすれば買うだろう』的な考え方が、自分で自分の首を絞めてしまった。これはファッションだけでなく、全ての小売業に問われることだと思う。

あえてトレンドを作らない、時が経ても変わらない物を売っていく、鳥屋野店の仲間の商売、そして商品。意外とベーシックで、昔から当たり前にあったブランドが根強い人気であり続けているように思われる。

本当は昔も今もこれからも、正直で嘘をつかない仕事をする。これってすごく難しい。目的のためなら”まあ、いいか”って自分に都合よく生きるのが人間の常である。

こう厳しくなってくると、『嘘も方便』も通用しないのかもしれない。人は許さなくなった。お互い様精神も薄くなった。もちろん、絆なんて大きな災害の時だけ大切だと言う。日常の暮らしは、物も情報もあふれかえっているのに満たされないストレスが溜り、何かの拍子に爆発してしまう。

もう一度、今あるものに目を向けてみよう。そこには大切なことが沢山あるように思う。