城丸正ブログ

流れに対し、どう生きるか?

2021.09.07

『ある商社マンの話』、昔、人件費の安い工場を探し徹底的にコストを削りながら1円でも安く商品を作ることが当たり前だった。

ところが、日本人の最低賃金が上がって、どんどん上がり始めると、日本人の作るものが高くなっていく。その結果、価格競争に勝てない。調度いいくらいにグローバル・グローバルというタイミングで、中国だ、ベトナムだ、タイ・インド・インドネシアと、もっともっと安い人件費の国の工場を探しまくった。

そしてある日、これが自分の仕事なのか、本当にやりたいことなのか、こんな姿を『自分の子供に話せるのか』、子供に対し、コスト削減に成功した話よりも、例えば、オーガニックコットンを普及させようとする話の方が興味を持つだろう。

今は人も自然も酷使しながら、安く物を作る仕事が限界に近付いているということを、企業も生活者も気付き始めている。

オーガニックをはじめとする、サスティナブルな素材の普及や、物作りをするにあたっての人権問題は仕事における優先課題となった。という内容だ。

リサイクルショップがスタートの自分は、そもそも安く大量に作って大量に売って、早く大量に捨ててもらって、すぐ買ってもらうサイクルが時代の大きな流れになって今に至ることへのアンチテーゼでもある。

持続可能性とか、サスティナブルとか、難しく考えることなはい。

自分達が暮らすこの国で、一生懸命技術を磨き、気持ちを込めて作った『モノ』をありがたくお金を払って大切に使い、壊れたら直して生活する。昔に戻るだけで持続可能が可能になるかもしれない。

さっきの商社マンもそうだけど、みんな自分が今までやってきた仕事は子供達に胸を張れる仕事かどうか、未来の子供に残せる、あるいは、継いでもらえる仕事なのか、そんな角度で考えてみるのもいい。

実は東南アジアの工場で、コロナのクラスターが発生して予定通り商品が入ってこない。もちろん、どこでも起こっていることだろう。

グローバル化と世界はあらゆるところで繋がっている、それはわかる。

だが最近、『脱グローバル』や『反グローバル』という内容の本も数多く出ているのは良いことだと思う。

何が正しくて、何が間違いかということではない。

ある意味、流れは怖いこともある。