日経新聞の温泉施設の衰退という記事と、地方都市の商店街の衰退とどうも似ているような気がする。一時の温泉ブームにより開発がどんどん拡大し、その結果温泉が出なくなってしまい廃業に至る。自然の資源というのは永遠にあり続けるわけではないことを改めて思い知らされる。と同時に、人間の欲というものがその大切な価値を経済的な事を最優先に考え乱開発してしまう結果、温泉そのものの量が減り水を加えたり薬を入れたりし、本来の温泉としての価値を無くし、信用を無くし、廃業せざるを得ない。大切な事は人口が減っていくなかで、拡大よりも守ること。いろいろ考え方があると思いますが、守る強さ、そして守る意思。補助金貰って守るなんてかっこ悪いことするのではなく、たまには未来を捨てて過去に目を向け、先人たちの考えや思いを今どんな方法、手段を使って表現し喜んでもらうか、そんなことも大切だと思います。
私は地方で店をやる人間は出店してくるショッピングモールや大型商業施設を、経済を優先する乱開発としてとらえるというのもありかなと思っています。だって人口がどんどん減っていくなかで店や施設が増えるわけですから、オーバーストアであり当然先は見えてきます。ですから独自性とかそこにしかない‘もの’とか‘こと’を追求し続けていく覚悟が必要でしょう。答えは無し、ゴールもない。ただそこにそっと佇んでいる。しかし常に人から気になる存在としてあり続けていく、難しいことですがそれが理想です。