39年前、商売を始めた頃、古道具屋のおやじに『まずは10年、365日年中無休でやってみろ』と言われた。
やればわかる。
『何が』とも思ったが、好きで始めた仕事だから休みたいと思うことはなかった。
気が付いたのは自分が夢中になることなら休まなくてもいいと思うようになった。
一生に一回くらい、年中無休、眠らないで仕事をすることで、理屈ではない新しいエネルギーをもらった気持ちになった。
サラリーマン時代と違って、ルールがあったり、休日が決まっているわけではない。
人に頼れることもない、自分しかいない。
まずは心と身体を強くしないと生きていけない。
上には上がいる、下には下がいる。
だったら、上には上がいる方が目標になる。
常にチャレンジするための原動力は働き方改革と言われる方針ではなく、こんな改革は頭しか使っていない。
理屈ではない、新しいエネルギーは心の中にあるように思う。
今、オリンピックが始まった。アスリートは1日休むと取り戻すのに1週間かかると言っている。
一生一回しかない人生だからこそ、好きな仕事を年中無休で24時間やり続けてもいいと思う。
自由な国なんだろう、できるかできないかは人それぞれ、それをブラックだとかホワイトだとか色分けすることがナンセンス。
オリンピックで金メダルを取る人は別世界で生きている。
選んだ仕事も一緒じゃないのかよ。
メダルは取れないかもしれないが、誰かの役に立って喜んでもらえるまでやり続けるのもメダルに値する生き方だと思う。
あの古道具屋のおやじは神様でした。