城丸正ブログ

就職ガイダンス

2025.03.18

来春大学や専門学校を卒業予定の学生に対し、就職ガイダンスが始まった。

我々も10数年前参加したことがあった。その時感じたことは、どの企業も自社の「強み」というか「自慢」というかそういう発表会みたいだった。知名度、認知度の高い企業には多くの学生が集まり、熱心にメモを取る姿が多かった。S.H.Sのブースにも約20~30人ぐらい集まってくれたが、「我々の仕事は接客販売です!」と言った瞬間にほとんどの学生が立ち去っていった。なぜ我々の仕事は大切でおもしろいかまで話せなかった。

隣のブースは国産車のディーラーの説明だった。40~50人集まっているところで担当者が「我々の会社はこれからのカーライフの提案をする会社です」と叫んでいた。俺は「噓をつけ、本当は『毎月〇〇台なんとしてでも売ってこい!!』だろうよ」と思った一方で、なかなかうまい表現をするものだなとも思った。

その後我々は就職ガイダンスには参加しなくなった。「いい人材をさがす」というのには違和感を感じる。我々には店という「表現する場」がある。その店は舞台でもある。社員が一生懸命働いている、あるいは生きている姿を見て、自分も一緒に働きたいという気持ちになるかどうか。なぜなら、店は単に商品を売る場ではなく、メディアであり、エンタメでなければ続けられないと言われているからだ。しかも、買い物だけが目的の場所は長くは続かない。

幸いにも、毎年興味を持った若い人が一人二人と入社してくる。昔は今よりも多かったが、時代が変わったからだろう。出戻り社員は一人二人と増えている。

しかも、女性スタッフの娘さんが「お母さんが生き生きと働く姿を見て私も働きたい」と言っているなんて声をきいて、何とも言えない幸せを感じてしまう。

さらに父母が結婚の時、S.H.Sで家具を揃えた。だから子供のころから大人になったら働きたいと思っていたという女性スタッフもいる。

あらためて気付くのは、その店にいる若い人が生き生きと働いていることで「ガイダンス」なんてものは必要でないこともある。幸せになるために生まれてきて、幸せになるために仕事をする。苦しいこと、かなしいこと、せつないことも多いけど、仕事は味方になることがある。そこでやっと生きがいや働きがいを見つけられる。あなたの働き方が人の心を動かすこともある。

「あたりまえのことをバカになってちゃんとやる」に戻っていく気がする。