全てにおいて人口が増え続けることを前提とした常識が通用しなくなった。しかも、人口が減っていく社会をデザインし直す必要があるという記述が多い。
小売業の常識もそうだ。急速に変化するネット社会においては、今までの「商業立地はこうだ」ということが通用しない。
我々も20年以上前からなんとなく中心商店街では上手くいかないという直感が働き、今の鳥屋野潟あるいは長岡の高畑という場所へ「あんな場所で本当に大丈夫?」と言われながらも移動した。
今はデジタル世界で指先ひとつで注文できる。店に足を運ばなくても欲しい物が手に入る。じゃあ店って何?物を売るだけの店は必要とされなくなった。それ以外の付加価値がないと。じゃあ付加価値って何?
その問いに答えるためにはそもそもその町がどんな町なのかということから考えなければダメだ。新潟は一言でいうと港町であり水の町だから鳥屋野潟でなければならなかった。一方長岡は歴史の町であり城下町。古くなった物や歴史的な場所、だから高畑の廃業した割烹旅館だった。
大切なのは誰よりも早く、人が気付く前に「場所」を探し新しい世界観を創ることで、結果としてモノが売れていくことを実感した。ただ、いつも何かを起こすとき、行政とぶつかることが多い。我々は常に変化し続けなければ生き残れないし、他人が反対することに価値があると思って動いている小さなアリでしかない。
なかなか分かってもらえないけれど、今年は特別な年になりそうな予感がする。