ここに来て、‘みせ’をつくるということで大切なことがだんだんわかってきた様に思います。今まで沢山の失敗から強く感じるのは、‘まち’に相応しい‘みせ’をどうつくるか。
鳥屋野店は倉庫を利用しています。3棟並んでいます。1棟目からつくり始め、今年で13年目です。急成長から少しづつ成長していく、直しながら続けていく、失敗が続くから何とかしようと強い意志が生まれ、かっこいいわけでもなくてデザインに優れているわけでもなく、‘みせ’で生きている人と‘みせ’に足を運ぶ人と、気持ちと時間が心地よいと感じられれば一番いい。一流企業のように素晴らしい接客ができるわけでもない。叱られる事の方が多い店ですが、一つだけ云えるのは、誰も見向きもしなかった場所、こんな所にどんなお客様が来るのかと云われながらも時を重ね、失敗を重ね、やっと、沢山の人にここに来てもらえる。そのことが何ものにも代えがたい喜びなんです。人の集まる場所にみせをつくることを否定はしません。ただ、自然の中で店を継続できることは非常に幸せなことと思っています。