城丸正ブログ

化学反応

2019.09.19

消費税が上がろうが、下がろうが、慣れてしまえば気にならなくなる。

我々の手でどうにもならないことだからである。

自分の力ではどうしようもないことは結構ある、だから目の前のことにしっかりと向き合えばいい。

私は自分で商売を始めた時、大きな夢があったわけではない。人がどんどん捨てる物の中に、直したら使えるし売れるかもしれないというのが原点で、更にその仕事で出会う人によって生じる『計算できないこと』や出来事が、次から次へと変化して今に至っている。

だから予測したわけではない。計画や仮説を立てて、ビジョンを持ち、コツコツやるのも一つの方法だが、目の前にあるものに対し全力で打ち込む、すると化学反応が起きる。

社長になるのが夢だとか、商売をやるのがとか、こんな仕事をするのが自分らしいとか、色々あるかもしれないが、今あるものに目を向けて、手を入れて、気持ちを入れていけば、それなりのものができてくるし、それなりの人との出会いも生まれて、自然と人と人の繋がりができていく。だから積極的に人脈をつくるという行為は、正直、自分が自分でなくなっていく。私は昔からそうだった。

町の中心から郊外の自然の中の古い倉庫に移転したり、古い旅館を直したりして生きていると、ありがたいことに店の周りが化学反応を起こしてくる。しかも、これが自分が一番やりたかった仕事だと気付く。家具屋をやることが夢ではなかった。他にはない場を作ることが自分の仕事で、更に店を中心に、S.H.Sというワールドを作っていくのも面白いと思っている。

人も場所も、化学反応させるには、目の前にあるものに手を入れて、気持ちを込めて時間をかけて作る、これも一つの生き方です。