私は恥ずかしい事に、社会に出て何度も転職を繰り返した。
その理由として、仕事の内容が合わないということ。それともう一つ、上司の存在だった。
上司が好きでないと続けられない自分だった。
この上司のことを好きか嫌いかは、実はすごく大切な事で、だいたい自分の上司はそのまんま未来の自分の姿になるとも言われている。
社会に出て、最初に就職したのがトラックやバスの販売会社の主経課だった。本当は営業で全国を回りたかった。私はその時点でテンションが下がってしまった。しかも、その主経課の課長を見た時、将来絶対あんなふうになりたくないと思った。
大変失礼だったと思いますが、人はこんなもんじゃないだろうか。
自分で商売を始めてから、『あなたの上司は、あなたの未来だ』という内容の本を読んだ時、やっぱりなと妙に納得した。
・あなたより5年先輩は、あなたの5年後の姿なのだ
・あなたより10年先輩は、あなたの10年後の姿なのだ
・あなたより20年先輩は、あなたの20年後の姿なのだ
そんなはずなはいと反論したくなるかもしれないが、上司や先輩もあなたと同じ年の頃は同じようにそう思っていた。千田琢哉さんが『孤独になれば道は拓ける』という本で書いている。
私の勝手な解釈で自分に当てはめてみると、仕事場での社長も専務も先輩も、後輩に大きな影響を与えてしまう存在だということ。カッコイイ先輩がいるとか、この人と一緒だったらきっと面白い仕事が出来そうと思わなかったら、小さい会社が残れるのは難しい。特に今の時代は、働く条件や待遇や安定や将来性という物差しが一般的だから、なおさら難しい。
しかも、どんな会社も、言われなくてもやる人、言ったらやる人、言ってもやらない人が存在する。1+1は必ずしも2にはならない。
答えがないからこそ、やっぱり人と人との繋がりがどうかで決まっていくのだろう。