城丸正ブログ

優しさ競争で若者は育たない

2018.02.02

日経の2月1日”私見卓見”コーナーで、エン・ジャパン会長 越智 通勝さんがやっと私達中小零細、いや日本の仕事観について書いてくれた。

内容は、最近の『働き方改革』に違和感がある、単なる欧州のマネになっていないだろうか。日本には『仕事を通じて成長し、人生を豊かにする』という仕事観がある。欧州とは大きく異なる。日本はワークライフバランスの掛け声の下、労働時間の削減ばかり注目され、『休め、休め』『定時に帰れ』『優しさ競争』になって、成長機会を奪っていないだろうか。

そもそも若い人は家や学校よりも企業(仕事)で磨かれるのが現実で、ある意味厳しい競争や現実を生きていかなければならない。厳しいというのは、怒鳴ったり長時間労働させることではない。高い目標をもってチャレンジできる仕事を通じて、自分の頭で考える機会を与えること。だからこそ30代になって化ける事例が多くなる。しかし企業が優しさの競争をやればやるほど、いずれ社内には使えない人材が増え、成長は止まる。若者こそ仕事の場で磨かなければならない。

これから人手不足の時代、アジアの優秀な人材が台頭してきている。今の若者の未来はかつてない厳しいものになるだろう。その時代を生き残るために心的耐久性・創造的知性・社会的知性といった能力を身に付けさせるのが、企業や経営者の社会的責任でもある。もう欧米を見習う時代は終わった。日本独自の哲学を持った働き方を進めるべきだ。全ての物が揃っているためにハングリーさや我慢・努力・競争、そして必ず出てくる、何のためにそこまでやるか?おそらく環境が人を変えてしまったため、どん底まで行かないと理解できないと思う。高度成長はしない、成長しない時代だからあきらめているのだろうか、私にはわからない。

越智さんの書かれた内容は、今言えない時代だからこそ真実であると私は思う。

良く書いてくれた。