10年ぐらい前に、松浦弥太郎さんが本当の意味での働き方について書いていた。特に、我々のような中小零細企業の経営者、そしてそこで働く人の考え方はどうあるべきかについてだ。
まずはメンバーではなく、主体的なプレイヤーとして働く。どんな立場であろうと経営者意識を持つこと。「自分よりも能力の高い人が入社してくる」「そんな人が来たら自分の居場所はなくなる」こうした危機感を持つべきだ。
さらに若い人は、「30才から55才までの25年間で一生分稼ぐんだ」というようなプロ意識を持つ方がよい。
これからの時代はのんびり働いていれば定年まで保証してくれる会社なんてないし、年齢が上がるにつれて自動的に賃金が上がる可能性もない、年金も当てにできないからだ。
だからこそ若いうちに真剣に働き、「30才から55才までに一生分稼ぐ」という覚悟が必要になるのではないか。
あの『暮らしの手帖』の元編集長の松浦さんが、『考え方のコツ』という本の中で「グサッ」とくることを言っている。
本当の働き方改革はこれではないか。人口が減って今は人手不足だが、そのうち仕事不足になって働きたくても働けないようになる可能性もある。
「お上(おかみ)」が言ったから正しいわけではない。必ずいい面とわるい面があるのは当たり前だ。皆がそうだから、流れがこうだから正しいということにはならない。
自分のことは自分で守るしかない。それがプロでありプレイヤーだと思う。