城丸正ブログ

今こそ地方が爆発するとき

2020.12.23

原発がある県としての新潟県、そして、隣の福島県は東日本大震災で様々なことに気が付いた。

さらに、今年の新型コロナウイルス感染ではっきりしたこともある。

経済発展するために、電力需要の増加を前提にして原発がつくられた。石油資源がほとんどない日本だから、どうしても原発の推進は大きな影響を及ぼすことになった。

ここでつくり出す電力のほとんどが都会で使う電力だということは誰もが理解している。こうした原発の施設を都会が地方に押し付け、地方経済も潤ったのも事実だ。

だが、地震の発生と津波と放射能の汚染により、地元に帰りたくても帰れない人も多くなった。これだけが原因ではないが、都会は今まで以上に地方からどんどん人が流れ、特に若者は地方から都会へと吸い込まれていった。

経済や文化、そして情報、さらにデジタル化、一極集中という表現がされるくらい巨大になった。そしてさらに電気が必要になり、地方は都会のためにあるような流れに対し、今回のコロナウイルスは、この都会の人口密集に感染拡大という爆弾が打ち込まれたように思う。

いい加減、気付けよ!と言っているかのようだ。

このアンバランスに、ワークライフバランスなんて言っているわりには、都会と地方がこれだけアンバランスになっていていいのかよ、みたいな。

経済発展のためには原発が必要だ。でも、都会の真ん中につくって、もしもの時は大変なことになる、だったら地方につくれば何かあっても被害は少ないだろう。ところが地震と津波が襲った。そしたら想定外だと言い始めた。だから責任は取れない空気が流れ始める。

全ては経済というお金を最優先に考えているからだとすれば、コロナ禍を機に、地方は地方としてちゃんと成り立つにはどうするか、できることからやる。

やっぱり最後は、農業・工業・商業・教育・文化、そこにしかないもの。

人手をかけて、手間かけて、面倒なこと、皆が嫌がることだが、必ず人の役に立って喜ばれること。決して簡単に『やれ観光だ』『キャラクターだ』に走ることなく、時間をかけてつくり続けること、敢えて『非効率』で『アナログ』なことが、今まではマイナスだったことが、これからはプラスになる気がする。

俺はもう年だ。若者達が『未常識』や『前例なんてクソ』だ、爆発だくらいで生きる時だと思う。

岡本太郎展も始まったみたいだ。

今まさに1人1人の爆発が求められる、特に地方の若者には。