城丸正ブログ

人の振り見て我が振り直せ

2018.10.15

最近知り合いの小売業が廃業しました。

幸いにもその店で長く働いていたスタッフが後を継ぎ営業をスタートしました。

運が良かったと思います。

私も含めて、中小零細企業の経営者のほとんどが何度もどん底を経験し、廃業や倒産は常に背中合わせという感覚を持っていると思います。

思い通りの結果につながるまで長い時間がかかります。しかし産業構造が変わるにつれ、インプットとアウトプットの時間がどんどん縮まって社会全体が高速化し、情報も高速度で世界中を駆け巡っている。

だから時間がかかる仕事、すぐ答えが出ない仕事、漠然とした仕事より、すぐ答えが出る仕事がいいという傾向が強い。

例えばキーボードを叩けばすぐに収入に繋がるとか、巨額の富を得た若い経営者のほどんどがネット上のビジネスという現実、そこに憧れを持つのを否定はできない。しかし人間社会の当たり前に存在するほとんどの業種は、気の遠くなるような長い時間をかけて出来上がってきたし、これからもそこは変わらないと思う。

もう、モノを作るとか、モノを売る、モノを届ける仕事は、身体を動かすと同時に頭を使い、手を使い、足を使う、時代遅れですかねぇ。便利で簡単は嬉しいし、早くて安いはありがたい。しかし人間はこれにどっぷり浸かると考えなくなる。それと皆がその方向に流れていくことが普通になっていく時がチャンスなんだと思う。廃業や倒産を避けるために、あえて流れに逆らう。例えば今まで以上に手間をかける、あえて遠回りしてみる、あえて不便を取り入れてみる、そこに生まれてくる益がある。

我々が、今、売ることも大切、でも小さい店がやれることは、届けることで少しでもお客様の暮らしを感じることができる。そして直すことで喜んでもらえる。大きくすることではなく、私の身長のように164㎝に合わせた洋服を着るのと同じで、商売にも背の高さがあるような気がする。

最後は継続するために、あえて不便益を追求したい。それが小さい会社の進むべき一つの道のような気がする。