人が来ない場所に、人を呼ぶために、何をするか。S.H.Sの2店舗は常に考えている。
例えば、ロケーションサービスを掲げて、店の中だけでなく、外も重要だと思って、自然の中で生活提案をしていこうとぶち上げる。
当然、店の周りの風景を見る。目で見ているし、気持ちで見ているし、この場所の意味を探している。
新潟は水の町であれば、水から離れては意味がない。日本海・信濃川・鳥屋野潟、そこを外すことはあり得ない。
私は鳥屋野潟を選んだ。
実は同じ風景を見ても、人によって見え方が違う。20年近く米軍基地を回ったおかげで、古い倉庫に特別な思いがある。
今では古家や古い倉庫を再生して、住んだり店を開いたりするのは当たり前だし、自分で内装をやるのも決して特別なことではなくなった。それくらい、なんでもすぐ当たり前になってしまう。
もう一つの店、長岡店がある長岡は、歴史の町であり、城下町である。だから歴史ある割烹旅館に意味を感じた。誰もが関心を持たない古い寂れた旅館、だが、周りの森は心を惹きつけた。
どちらの店の周辺も、今では住む人が増え、公園があったりするので、犬の散歩をする人も多い。
なんだかわからないが、住みたい場所・行ってみたい場所・食べたい場所・結婚式を挙げたい場所と変化してきた。
つくづく感じることがある。
それは何かを感じる場所でないと、人は来てくれない。
目で見ているようで、心で見ている。ローカルは地産地消もいいけど、もっと違う世界をつくることが大切ではないだろうか。
ロケーションサービス業もありでしょう。