ネットに安易に依存し、ネットとSNSの知識でアパレル事業に乗り出す個人や企業が増えているという。成功事例もあるが、大きな損失を出して撤退することも少なくないそうだ。
どんな商売も一時的には売上は伸びるが、そんなに簡単ではない。今は誰でも当たり前のようにスマホで簡単に目的のものを手に入れられる。それなりに競争も激しさを増す。だから、かつてのようにネットで成長する可能性は低い。
何十年も店舗だけで接客販売を続けて考えることは、正しいとか誤っているとかではなく、ネットであろうが店舗であろうが「徹底」して一つの事に打ち込むことで光が見えることもある。
だが、店で働くスタッフは年を重ねることで経験を積み、様々な失敗を重ねて成長していく。逆に、店の設備は年とともに古くなって傷んでいく。修理が必要になり、最終的には新しい設備に入れ替える。続ければ続けるほど、これは当たり前なことだ。ネットの世界はどうだろう。
商売をやる世代でだいぶ違いがある。起業や創業をあおって、簡単に思い通りの形で儲けたいと、誰もがそう思ってスタートしても思い通りに行くことはない。「こうすればこうなる」なんてことはない。先が読めない不確実な時代を生きていく以上、今までの当たり前は通用しないし、他人の成功は真似しても上手くはいかない。要は、その人の性格に合った事にしか出会うことがない。人との出会いも良い出会いもあるし、そうじゃない出会いもある。気持ちが伝わる人と、伝わらない人もいる。圧倒的に失敗の方が多い。でも、悔しさは人一倍持っていてもいいはず。嫌な事が多いからこそ、強くなるのかも知れない。こんな事をやり続けることが、地に足をつけた生き方とか経営というものになるのだろうか。
ネットであろうが、店であろうが、時間はかかる。