当時、日産自動車がそんなに窮地に追い込まれているとは思わなかった。
我々世代は、サニー・ブルーバード・スカイライン…、次から次へヒットを生んだメーカが、何で?誰もが感じたニュースではなかっただろうか。
そんな窮地を救ったのが、カルロスゴーンという人。大勢の社員の首を切ってV字回復させたと報じられ、日本人経営者だったらとてもできないことを、外国人だから、それを成し遂げたと。
そして現在、この外国人経営者は世界をまたにかけてお金を自由に操って、自分の懐に『ハンパない』くらい集めたというニュース。
あの時、日産に勤務して家族を支えて働いていた社員で、突然リストラにあった人々は、どんな思いでこのニュースを観ているのだろう。
真実はわからないが、大企業の闇を感じる。業績を上げるのは並大抵のことではないし、我々の生きている世界とは全く違う。だから、どうでもいいという気分もどっかで働く。
昔、先輩の経営者から言われたことがある。
商売ってさ、良い商品とかサービスを作って、それを必要としているお客様がいないと成り立たないし、信用を基にして少しずつお客様が増えていかないと続けられないよ、って。だから業績が下がるのは必要とされなくなったということと、信用がなくなってきたことだと。
だからV字回復など、普通はできるはずがない。大きな犠牲を伴うし、それが可能になったとしても、我々のような小さな会社は信用や信頼が壊れていく。
それと、人間は時として非常に残酷な生き物である。政治の世界も、経済の世界も、『保身』が色濃くなって見えるし、みっともない姿も人間のある一面を表している気がする。
だっけ、おもしろい。カルロスゴーンみたいな人、世界中に結構いるんじゃないの?99.9%の人はそうじゃないけど。