城丸正ブログ

ゆっくり進んでもいい

2025.09.15

我々のような小さな会社にとってありがたい記事があった。

「常に速さを求められる今、長期的な価値を生むために『ゆっくりじっくり』と取り組むことも大切だ。ただ単にゆっくりやるということではなく、意味のあるスローでなければならない。」という内容だ。

効率を上げて生産性を上げることで早く結果につなげることができるとよく言われる。タイパ・コスパ重視の流れが当たり前になった。

長い間、「安さは正義」であり、すばらしいこと、ありがたいこと、ものすごく助かるということで圧倒的な支持を得ていた。

同時に、「安さは売れる」とも認識されている。よって、廉価大量生産、大量出店し、もっともっと売ろう!という流れは止まらない。少子高齢化、人口減少、時代の変化スピードにもかかわらずだ・・・・

その結果として、「安くない店」は店じまい。自由競争だからしょうがないが、最近は「値上げ容認」という空気も少しずつ起こっているという。ありとあらゆる物の値段が上がっているのだから当たり前と言えば当たり前だ。この物価高に対して、庶民の生活が苦しいから企業は賃上げをすべきだと政治家さんたちが叫んでいる状況だ。

しまいには、賃上げできない中小零細は存在する意味がないとまで言うようになった。ふざけるんじゃない。世の中の99.7%は中小零細企業で、そこで働いている人は全体の70%なのに。

 

我々のような中小零細で生きている人間は「人生は仕事でできている!」ぐらいで生きる時期があるし、何をするにもすごく時間がかかる。やっていることがあっという間に過去のものになってしまうことだってある。だが落ち込んでいる暇もないし、悩む暇もない。集中することでやっと仕事が面白くなってくるし、パワーが湧いてもっと仕事にのめりこむ。このことはゆっくりと進むことで可能になる。そこで体験することは何ものにも代えがたいものであり、ひとつひとつやり遂げていくうちにいつの間にか変化と成長が起きていることに気付く。

 

最後は「俺は仕事をしたな」って思って死にたい。