城丸正ブログ

もっと働きたいってか?

2021.11.11

漂う雇用という記事を読んで、複雑な気持ちになった。

関東圏に住む37歳の男性は、働く場がカラオケ店、その店がコロナ禍の影響を受けて休業になった。そこで巣籠り需要の拡大で料理宅配業で生活費をまかなっているが、登録先が1つでは必要な収入を確保できず、今では3社の仕事を掛け持ちしている。

最近目立つのが、若い世代が『もっと長時間働きたい』という追加就労希望就労者だという。

ずーっと、休め・休め、働きすぎ、働くな、生産性を上げれば休日は多く取れる。デジタル化でさらに効率よく仕事をすることで収入が上がるという流れが強いから、皆、そうだそうだ、その流れでやらなければ成長しないと思い込んでいた。

ところが、アベノミクスが始まった2013年からほとんど経済は成長していないんだって。

2019年までで雇用者数が約450万人も増えた。その理由が定年を延長したから高齢者の就業が増えちゃった。年金が減っていくから75歳まで働く必要があるとかいうわけだから、経済が成長しないのに雇用者数が増えたら1人当たりの賃金は上がらない。

その結果、若い人の収入を上げれない、すると結婚できないし、子供はできない、さらに少子化が進む。

昔、『姥捨山(うばすてやま)』という映画を見たとき、おそらく高度経済成長期だったと思う。

ジジィ・ババァを山に捨てて、子供と嫁を守る息子の行動があり得ないと思った。

収入が減って成長しなければ、働けない人間は『口減らし』に。

少子高齢化はまさにこれに近付きつつある。

ジジィの俺が言うのもなんですが、若いときは好きなものを見つけたら死んだ気になって働くと、本当に好きな仲間に出会う。

好きなことを、好きな人と、好きなだけやれば、食べていける。

待遇や条件や休みで仕事を選ぶと、『もっと働きたい』ではなく、『もっと働かなければ』になる。

この問題は政治ではない。生存する本能的なことだと思う。

あんまり口出すんじゃないよだよ。

自由に働けばいいんだよ、好きなだけ。

ほっといてくれだよな。