城丸正ブログ

あらから14年経った

2025.03.11

2、3日前の日経新聞の記事。

震災前、東京電力は「絶対に大丈夫」という説明を繰り返していた。だから住民はもちろん、日本全体が会社側の説明に乗っていた。しかし、激震と大津波を前にもろくも土台から崩れ去った。

原発事故の直後、福島出身の詩人、和合亮一さんが書き留めた地元のクリーニング店主の女性の声があった。「大きい会社なんだから、責任もってやってくれっから」と考えていたが、原発事故を経験、「なんで東電の言葉を信じたんだろうね」

和合さんは事故当時の詩作に、「絶対は無い」と繰り返した。

旧経営陣が強制起訴された裁判は最高裁が無罪と判断した。複雑な気持ちになった人も多かっただろう。

安全神話が消えた今、あの再発をどう防ぐか、処罰や賠償とは別に、避けてはならない将来への責任だろう。こう結ばれていた。

 

だからかも知れないが、養老孟子さんが『日本が心配』という新書を出した。最初は『地震が心配』という仮題だったが、心配なのは地震後の日本社会、日本人が行うべき「備え」と復興後のビジョンを問うということ。将来、南海トラフ巨大地震が日本を襲い、死者32万人など予測されている。

タワマン大丈夫か、東京一極集中大丈夫か。被害が大きくなればなるほど保険会社と同じように責任を取らないのが当たり前かもしれない。だって東電の旧経営陣でさえ無罪なんだからね。

地方が安全というわけではないが、大切なのはその土地の歴史だと思う。地元のジジイ、ババアの話からその土地の特性が少しはわかってくることもある。

大きな会社だからといって言っていること、やっていることが大丈夫だとは限らないということは多くの人が東日本大震災から学んだことだろう。「絶対に大丈夫」は無いということだ。

大切なのは、家族、住んでいる地域、そして一緒に働いている仲間。苦しい時や悲しい時、嬉しい時、失敗した時に一緒に生きていける人達との信頼関係しかないのでは。お金も大事だが、人と人とのつながりをどう普段から意識して生きるか、決して損得勘定「だけ」じゃないと思う。

現実は右を見ても左を見ても”お得!お得!”が最優先になっているけどな。