城丸正ブログ

『家は私という人間を表現する場所だ』

2018.11.17

日経新聞の私見卓見で、『新築信仰』変える時期に。という内容が掲載されていた。

その一部、

日本は『新築信仰』があり、一般的に建物が古くなれば住宅の満足感は下がると考えられてきた。ところが調査では一概にそうとは言えない。『家に対する愛着がわく』『家が体になじむ』と、家の経年変化を楽しむ人がいるということ。しかも築年数が古くなっても満足感が低下しない家の経年変化を楽しむ先進的な国がデンマークだそうだ。コペンハーゲンに築100年以上の古い建物に住み、家具を一つ一つ吟味して選び、古いものをうまく活用して『家は私という人間を表現する場所だ』と話す人が多いという。

経年変化を楽しむ人は不動産という資産を得たということより、住まい方という自己表現に価値を見出し、建物を手入れしたり内装を整えたりする手間を惜しまない。こうした人が増えれば中古住宅や空家・古家の活性化の活用にもつながる。

どうしても日本の住宅は新築の時が100%の価値で、時間とともに減じて、18年後にはほとんど0(ゼロ)という。

建てる住宅が経年変化を楽しめる家を供給するのは難しいという現実に、あえて使い込んで味わいの出る良質な住宅を造ることも求められているという。

確かに。

この辺でもう一度、家も家具も服も、住むもの・使うもの・着るもの、考えてもいい時期かもしれない。

経済大国、世界3位、もっと上を目指すよりも全く別な角度で物事を考えて動くことも大切ではないか。