消えるTSUTAYAという記事を読んで複雑な気持ちになった。TSUTAYAは約9割がフランチャイズ運営で、レンタルコーナーを閉めるなど従来型のモデルは着実に縮みつつある。
店舗数は2012年の1,470店がピークだったが、現在は800店舗。代官山のTSUTAYAを見に行った時は衝撃を受けた。それから増田社長の本を手当たり次第読んだ。
世代も一緒ということもあって共感することが多かった。それまでは取引先や同業者から学ぶことが多かったが、だんだん興味がなくなり異業種に向いていった時でもあった。
商売を始めるときに誰しもが抱く「成功者へのあこがれ」。そしてそれを真似て「カタチ」にしようとするがすぐにブチ当たる壁。この壁を手っ取り早く超えていく手段としてフランチャイズを選ぶわけだが、売上が右肩下がりになってくるとフランチャイザーに対して「どうしてくれるんだ」という気持ちになることもあるだろう。責任は本当は自分自身にあるにも関わらず、フランチャイザーの責任にしたいという甘えた感情が湧いてくるのもわかるような気もする。そもそもフランチャイズ自体が、互いに都合よく利用しようとするビジネスなんだからしょうがない。
何事も良い面と悪い面がある。大切なのは、すべったり転んだりしながらその時代に適応した独自のスタイルを確立することなんじゃないのか。
イトーヨーカドーなどの大企業はある時代の代表的な存在だったし、様々な影響を与えてきた。自分にとっては代官山のTSUTAYAの存在が今の鳥屋野の店、高畑の店を続けるうえでどれだけ参考になったことか。
あこがれたし、真似もしてみたけど、結局自分の世界を創るしかないことに気付く。大成功なんてできない。そもそも成功なんて存在しない。明日どうなるかわからない時代を生きているわけだから、すべって転んでなんぼの世界でいいんじゃないの。