城丸正ブログ

ハマちゃんばっかり

2025.02.10

ある新聞の記事に「釣りバカ浜ちゃん増えたけど…令和はいまだ『ミニ昭和』」という見出しが躍った。

1990年11月、「釣りバカ日誌」の主人公浜崎伝助を俳優の西田敏行が演じたドラマだった。仕事よりも釣りが好きでマイペースな会社員生活を送る。

そんな浜ちゃんは、当時「24時間戦えますか」に代表されるモーレツサラリーマンがもてはやされる90年代に異質のヒーローとして注目された。

あれから35年、「いたるとことにハマちゃんがいる」

高度経済成長期には日本人は「エコノミックアニマル」として名をはせた。1990年代初期までの日本の平均労働時間は2,000時間を超えていたが、今は1600時間台。いいことであるはずが、労働時間が減り始めてから、肝心の日本経済の実力が急降下しているのも事実だ。法政大学の小黒一正教授が「2019年の平均労働時間が90年と変わらなかったら1人当たりの国内総生産はアメリカ、イギリス、ドイツを上回る」と試算をしている。さらに、労働時間の減少が経済力低下につながったことも読み取れる。働きがいも弱くなり、働くことの低温化が進み、労働時間が減った『ミニ昭和』と言える。

そんな内容だった。

 

やっとこんな記事が出てきた。地方にどんどん大学を作ったり、専門学校を作って教育に力を入れている空気を見せているのは、この経済力低下と全部つながっているのではないか。

短時間で効率よく結果を出すためにはどうするかとか楽して稼ごうとか、おそらく思い通りにいかないだろう。

誰でも簡単に入れる大学が増えすぎて死んだ気になって勉強しなくても入れるわけだから。

そんな大学も志望者が減って経営難という。だからこそこの流れに逆らって生きるハマちゃんが必要だろう。

昔、自分が社会に出て働き始めたとき「おまえそれでも大学出てるのかよ!」と先輩の高卒の社員に言われた。「くそ!」と思ったが、その人はその道20年のベテラン社員。いまなら「パワハラ」とか言うだろうが、それは違う。「くそ!」と思うことが大切なんだ。

よくわからないけれど、こんなに地方によくわからない大学があるのは日本だけなんじゃないのか。

「エコノミックアニマル」なつかしいな。振り返ってみると、いい経験になったし、自分を育ててくれた。

昭和、平成、令和、今年は「昭和の100年」だってね。