古い建物を直していく過程で、構造やその他いろいろなコトに気づくことがあります。60年以上前に建てられた長岡店の旧館は特にひどい状態でした。1年以上かけて直しています。直し方の基本はこの建物に使われていた古材をリメイクして再利用する。それと古材や廃材として“捨てられていた”材を使う。そして、新しくピカピカではなく、何十年も存在していたという存在感を大事にする、という“コト”なんです。モノとコトにはスピードが求められるときと、時間をかけてじっくりとやる事が必要なときがあると思っています。以前ここが割烹旅館だった頃、何万人の人がどんな思いで料理を味わい、温泉につかり、周りの環境にひたりすごしたのかなーぁと、次から次へと様々なイメージがわいてきます。それを受け継いでもっと素敵な時間が提供できれば幸せだなーぁと思うわけです。この町にはこんな店があって、こんな人が働くというか生きていて、訪れる人々に共感して頂けたら最高です。それがいなかの流儀。いなか者にしかできない大切な事かも知れません。じゃ また。