城丸正ブログ

元には戻らないかもしれないが

2025.11.06

コロナ後ようやくEC売上が鈍化しリアル店舗に回帰する流れが地方でも強まっているという記事があった。そして、福島県郡山市にあるセレクトショップ「タイム・アフター・タイム」という店が紹介されていた。

この店はコロナ禍前に気になって見に行った店だった。圧倒的な品揃えと巨大なテーマパークのような空間でものすごかった。服屋というよりはある種のテーマパークだったし、参考になる点が多くあった。セールやキャンペーンで人を呼んで売上をつくるという旧態依然としたやり方はしていない。買い物目的で来たわけではないのに、あっという間に時間が過ぎてしまう。気が付いたら買い物をしているような店だ。

全国からお客さまが来店すると同時に、その店で働きたいという人が遠くからそこを目指して来るという「すごい」店だ。地方から発することにも大きな意味がある。元に戻らないのは当たり前だが、リアルな店として、行ってみたくなる店をどうつくるかは変わらないテーマだ。

もう一つ「ブームを超えて」という内容もあった。コロナ禍以降、古着屋の数が爆発的に増えたが、一時的な熱狂は落ち着きつつある。店舗の急増で競争が激化し、売上が伸び悩み、特にブームに乗ってオープンした店の閉店が目立つという。

我々に関していえば、インテリアショップあるいは雑貨のブームが20年ぐらい前にあった。従来の家具屋ではなく、オシャレでカッコイイとかもてはやされてインテリア雑誌まで売れた。しかし徐々に目立たなくなっていく。それがブームというものだ。だからこそブームを超えて街に根付く店をどうつくるかがずーっと続いているテーマだ。